抑うつが強い人ほどコロナ禍において自粛行動をとりやすい? 国際学術誌に成果発表(2021年8月)

2021年08月13日

コロナ禍で自粛行動を余儀なくされる日が一年以上続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

同じ社会状況にあっても、積極的に自粛行動をとる人とそうでない人がいます。その違いは?自粛行動にはどのような心的要因が関係しているのでしょうか?

日本大学心理学部(坂本真士教授)との共同研究として、2020年6月(最初の緊急事態宣言が出された直後)に会社員を対象とした1千人規模のオンライン調査を行いました。

コロナ禍での自粛行動のとりやすさが、自らの抑うつ傾向の高さと関連していました。つまり、抑うつ傾向が高い人ほど、積極的に自粛行動を行うことが明らかになりました。

コロナ禍において自粛行動は大切ですが、自粛行動により対人交流が減り、社会的孤立に陥ることでますます抑うつを強めてしまうことが懸念されます。

自粛行動を長期化せざるをえない今、私たち自身のこころの健康に耳を傾けることが重要かと思います。是非みなさん、メンタルヘルスファーストエイドのスキルなどを身に付けてください。

この結果は、2021年8月、オープンアクセスの精神医学雑誌Psychiatry Internatinal誌に掲載されました。2021年の業績欄に和文抄録を掲載していますので、ご覧ください。

 

一覧に戻る